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2008年02月05日

そんなこんなの今日

このところ雨ばかり降っていて
空も私の心もなかなか晴れずにいましたが
いつまでも こんな気持ちでいても辛いだけ。
「悲しいできごと」に暖かい励ましを下さったみなさん
ありがとうございました。
あれからもう10日 今日もまた新鮮野菜をいただいたので
気持ちをきりかえたくて日記を書いています。

そんなこんなの今日

ここ今帰仁はスイカの名産地です。
真冬なのに糖度12度の美味しいスイカが作られています。
ハウスの中で作られているスイカ 
虫が発生すると大変なことになると スイカ農家の人たちは大変な苦労をしています。
でもそのスイカのほとんどは村の人に食べられず 本土に出荷されていきます。
冬の甘いスイカとして高い値段で売れるから・・・・・

近所で取れた沖縄産の野菜はとても安いです。
道の駅などに毎朝持ち込まれる今帰仁産の野菜だともっと安くて
だいたい100円から150円くらい。
土がついていたり 曲がっていたりしていますが美味しいです。

そんなこんなの今日


こんなに安くしておじいたち大丈夫なのかしらと思いながら買っています。
日曜日も祭日もなしで 雨の日風の日も畑で働いてるおじいたち・・・
「おじい 雨降ってるのにそんな格好で濡れながら 寒くないのぉ~?」
「う~ん 寒くないさぁ~ 動いているからよぉ~」
多分この野菜 多少は農薬を使っているはずと思います。

本土産の野菜はスーパーに並んでいます。
美しい姿をしています。
土もついていないし草も混じっていませんし虫も出てきません。
値段も高くすぐに元気がなくなってしまいます。

私は毎週お隣で無農薬野菜を作っている方から野菜を買っています。
ゆいまーる(助け合い)です。
その日に収獲した野菜しかありません。
小さいのに値段は2倍以上します。
彼の日々の苦労を知っているだけに無理もないことだと思いますが
この値段だと 誰もが買えないだろうなぁと思います。
私も100%無農薬野菜にしたいけどちょっと難しいです。
あとは近所の人が自分たち用に作った無農薬野菜をいただいて食べています。

そんなこんなの今日


無農薬の野菜は元気があります。
毎週収獲する野菜の種類はその季節にしかない旬のもの数種類だけですから
あまり代わり映えしません。
だから ちょっぴりお料理がしにくいです。
仕方ないので足りないぶんは近所の小さな商店や道の駅やAコープで
今帰仁産野菜を手に入れてます。

こんなにいい土地と すごい技術を持ったお百姓さんや海人(漁師さん)がたくさんいるのに 
みんなが豊かになれないのがおかしいですよね。
ここ今帰仁の人たちも 農業・漁業だけでは現金収入が少なく食べていけないので後継者ができず苦労していて 集まれば 時々そんな話がでます。
というと暗い気持ちになりますが みんな明るく 唄って踊って飲んで食べて笑っています。
幸せそうなこの笑顔はどこからくるのだろうとつい思ってしまいます。
私も何十年か後 まわりの人を幸せにできるこんな笑顔のおばぁになりたいなぁ~。

そんなこんなの私の毎日は 
まわりにお百姓さんがいて漁師さんがいて豚飼ってる人がいて
今帰仁アグーややんばる豚 本部牛があって
数十年ぶりに美味しいものに再会できて 
私はすごく幸せなんだなぁなんて・・・・

第一次産業は私たちの生活を支えてくれている 
一番身近なとても大切な産業です。

でも農業をする人の数はこの半世紀で4分の1以下になっているそうです。
中でも60才以上の人の働く割合がふえてきていて 
40歳以下の後継者がないのが大きな問題です。

日本の森林の面積は国土面積の67%に当たり
森林の割合が60%を超えるのは、日本のほかにはスウェーデンとフィンランドだけ。
日本の森林資源は世界に誇れる素晴らしいものなのですが
林業で働く人の数も5分の1以下になっています。
ここでも働く人の高齢化が進んでいます。

日本のまわりの海には 大陸だながあり暖流と寒流が流れているために
魚の種類や量が豊富な世界有数の漁場です。
しかし 漁業で働く人の数もここ40年近くで半分以下になっています。
60才以上の男子の割合がふえ 15~39才の若者の割合が減っています。

第一次産業を切り捨ててきた日本の将来は真っ暗です。
みんなで何とかしなくては!

賞味期限や産地の偽証問題・輸入食品の残留農薬の問題など
最近毎日のように報道される食に関するニュース。

沖縄・奄美スローフード協会会長  
食育スペシャリスト講師の田崎聡 さんはこのように仰っています。
日本の自給率は40%を切ってどんどん下がっていくことが予想されます。
沖縄は その中でも27%と低く 最近では肥満率1位死亡率も13位と
食と健康に対する無関心さが浮き彫りとなっている実態が報道されています。
これは車社会 欧米型ファーストフードの影響が如実に現れている証左だと言えます。
今こそ食の大切さを親子ともども考え 食育を実践しなければ沖縄の未来は 
高額医療の高齢者やキレる子供たちでいっぱいになってしまいます。
食は 楽しく おいしく きれいでなければ意味がありません。
持続可能な楽しく健康的な食育をぜひ一緒に農的生活から実践しましょう。  

また我が今帰仁診療所の石川先生は
体の中から若さと健康を保つには
バランスのよい食事を取ることが重要といわれます。
患者さん一人ひとりから食生活を細かく聞き出し 
野菜たっぷりの食事のアドバイスを行っています。
チャンプルーに野菜スープ・トマト1コ・果物1コ・和え物。
1日にたった、この5皿。
長生きの秘訣は、
1野菜をしっかり食べる
2添加物を取らない
3適度な運動
が大切だと語ります。
先生は仕事の合間に 農業研修生の手を借りながら無農薬野菜を育てています。

今の私にできること
今帰仁の野菜を食べる。
近くで採れた果物を食べる。
近くの海で獲れた魚を食べる。
できるだけ 今帰仁のお店で買い物をする。
自分の村は自分で守る。





Posted by fumi at 22:34│Comments(0)
 
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